籠目
竹籠を「六つ目編み」にしたときの目の形。
魔除けの効果があるとされています。
魔除け効果があるという理由は
・陰陽道の世界で「完全な形」とされるから、
・邪なものは凝視されることを嫌うから
など諸説あるようです。
虫かごや鳥かごは中のものを閉じ込めておくことから、
子どもや男性の精神が浮遊する事を防ぐ狙いで身に着けさせた...
なんて話もありますが、笑い話なのか怖い話なのか分かりませんね。まぁ笑うしかないですけど。
【歴史文化好きのための余談】
富士桜工房は織物製品の生産を生業にしているのですが
織物生産の歴史ってどこから始まったのか?の答えは分からないんです。
だいたい1万年くらいだろう、という考古学領域の問題になってしまうので。
籠目紋様のルーツである「編み籠」も同時代に始まっているようなのですが、
文明の創成期は、新たな道具一つで生活が激変する様子を想像すると面白いです。
「住居」 定住を始めます。休息・睡眠の質が良くなり健康度が上昇します。
「土器」 煮炊きで食べ物が美味しくなります。食料の幅が広がります。
「織物」 衣服の入手難易度が格段に下がります。
「編籠」 採集の効率が大幅に改善します。
「網」 漁業の効率が大幅に改善します。
「車輪」 運搬の効率が(以下略)
というように、一つ一つが革命をもたらす大発明品なんですよね。
なので籠目紋様を使うときも、名もなき偉大な発明者のことなど想ってみても良いと思うのです。
なおマニアは察しているでしょうが私は『Civilization』好きです。本当に余談。