DETAIL
290 テラコッタ 柿渋色
暗めの赤茶色
柿渋は平安時代に利用され始めた日本独自の材料です。
防腐・防虫・防水に優れ、紙・布・縄の強度を高める特性から、
衣服染料、建築塗料、雑貨工芸と幅広い分野に活用されて、
日本人の生活文化に深い関係を持ち続けてきました。
例を挙げると、柿渋に浸した渋紙を彫って作成する伊勢型紙や、
現存する江戸時代の古い町並みなどで重要な役割を担っています。
江戸時代には人気歌舞伎役者の市川團十郎が好んで用いたことから、
団十郎茶という別名で呼ばれることも多かったそうです。